早春に明るい雑木林の林床で、春を告げる草花たちと一緒に咲くクサボケ(Chaenomeles japonica)が、ハウスの中で開花しました!
可愛らしいオレンジ色の花です。
花期は比較的長いので、しばらくのあいだ楽しめます。
クサボケはボケ属の中で唯一の日本特産品です。その他のボケの仲間はみんな中国産になります。
クサボケ落葉の高木類がまだ葉を展開する前の早春に雑木林を散策した時、よく目立つ朱赤色の花を咲かせているのに出会った記憶が強く残っています。
周りの草が伸びてくるとそれらの中に埋もれてしまって、なかなか見つけることができなくなってしまいます。
十分に日射しがないと生育できないので、雑木林が管理されなくなって暗い林に変わると姿を消してしまいます。
そのため、最近はすっかり見掛けなくなってきてしまいましたが、早春の雑木林の林床を彩る構成種の一つとして、大事に守っていきたいものです。
庭木として植えても、野趣に富んだ雰囲気を演出できるのでお薦めです!
クサボケ秋には直径3~4㎝のゆがんだ球形の果実が黄色く熟します。
果実は硬い上に酸っぱいので生食はしませんが、広島の方では塩漬けして梅干しのように食用とするようです。
また、香りが良いので果実酒などにも用いられます。
果実の中にはリンゴの種子とそっくりのタネが入っていて、取り播きすると翌春によく発芽してくれます。
私のところでは専らタネを播いて実生苗を作っていますが、挿し木でも繁殖できます。
原種の他に、白花品や八重咲きもの、絞り咲き品種もあるようです。
「樹木大図説」(上原敬二著 有明書房)によると、稀品で純白の八重があるようです。
是非ともお目に掛かってみたいものです。