ダンコウバイ

ダンコウバイ(Lindera obtusiloba)の花が満開です!
早春3月に、葉の展開に先立って開花するので、とても華やかで目立ちます。
一見すると、サンシュユの花にそっくりです。開花期もほぼ同じです。
ダンコウバイの花雌雄異株で、写真の花は雌花です。
花には芳香があります。
山の中では花の後は目立たなくなってしまいますが、秋になると美しく黄葉して人目をひきます。
秋の黄葉を楽しみたい人にはお薦めです。
秋の季節感の演出のために、紅葉するモミジと並べて植栽すれば最高です!

クスノキ科クロモジ属だけあって、クロモジ同様、材に芳香があって、楊枝や細工物に使われます。
また、秋に黒く熟す果実は油分を多く含んでいて、「樹木大図説」(上原敬二著、有明書房)には、次のように紹介されています。
“果実に油分多くこれより油をしぼり燈油とする。朝鮮では冬柏油と呼び高級品であって髪用とする。昔は妓生はこの油でなければ頭髪に用いなかったほどの高級ものである。”
ダンコウバイの花 ダンコウバイの花自己主張が少ない脇役的な樹木ですが、幅広で先が浅く3裂した葉は品があって、お庭に1本加わると景色の表情が豊かになります!
魅力を知って、楽しむ人が増えて欲しいと思っているお薦めの樹木です!

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