実生変異や枝変わりなどの突然変異によって、普通種とは異なる形質が出現することがあります。
具体的には、葉に斑が入ったり、黄色や紫色などのカラーリーフになったり、八重の花が咲いたり、花の色が変わったり、樹形が枝垂れたり、矮性になったり、といった現象です。
この普通とは異なった形質をそのまま完全に引き継ぐには、無性繁殖によってクローンを作ることになり、その主な方法が挿し木と接ぎ木です。(他に取り木、株分けなどあり)
挿し木で発根しない場合は、接ぎ木を行うことになるのですが、セオリー通りの方法で簡単に活着する樹種と、なかなか活着しない樹種があり、後者を「接ぎ木が難しい」などと言います。
その接ぎ木が難しい樹種にネムノキ(Albizia julibrissin)があって、長年に渡って大きな壁として私の前に立ちはだかっていました。
毎年、考えられるありとあらゆる方法でチャレンジしてきたのですが、ことごとく失敗に終わっていました。
今年は、これまでの失敗を鑑みてネムノキの生理生態を熟考し、また基本に立ち返って接ぎ木の原理原則を再確認して、活着する条件の仮説を立てて、その条件に合致させる二つの方法で接いでみました。
その結果、二つの方法ともにかなり高い確率(約80%)で活着しました!
ほぼ解明できたと言って間違いありません。
ネムノキ‘サマーチョコレート’ ネムノキ‘サマーチョコレート’この方法は、「接ぎ木が難しい」と言われている他の品種にもかなり応用できそうです。
来年からは、いよいよネムノキの栽培品種‘サマー・チョコレート(Summer Chocolate)’、‘斑入りネムノキ’、‘シダレネムノキ(Pendula)’の量産体制に入ります!
ネムノキ‘サマーチョコレート’・サマーチョコレート(Summer Chocolate)

斑入りネムノキ・斑入りネムノキ

シダレネムノキ・シダレネムノキ(Pendula)

因みに、今年接いだ‘サマー・チョコレート’は秋頃からの販売を予定しています。
乞うご期待!