富士ブナ
前回のブログでヤマボウシ‘紅富士(ベニフジ)’の作出の経緯を尋ねるために、静岡県駿東郡の山下信夫氏を訪問したことを書きましたが、山下さんと合流してヤマシタナーセリーの圃場に向かう途中、ブナの大木に出会いました!
ブナ(Fagus crenata)は日本固有の植物で、北海道の渡島半島(おしまはんとう)から九州・鹿児島県の高隈山(たかくまやま)までの温帯に生育する陰樹で、日本の温帯林を代表する樹木です。
今まで知らなかったのですが、正式には細かく分類されていないものの、ブナは生育する地域によって葉の大きさや樹皮などに違いがあって、富士山(南面)に自生するブナを「富士ブナ」と言って、小葉性で樹皮が白くなることから、盆栽に最も好まれているそうです。
開花が10年に1~2度ほどと極端に少ない上に、積雪で覆われることもないため、種子が乾燥してほとんど発芽しないようです。
出会った大木は、偶然にも見事に果実を実らせていましたが、山下さんの見立てでは、大半がしいな(中身のないもの)だろうとのことでした。
富士ブナとの初めての出会いでしたが、その姿と葉の美しさに一目惚れしてしまいました!