熊野三山の大樹
今回、熊野速玉大社のご神木である日本一のナギに会うために熊野を訪ねましたが、熊野三山全てをお詣りすることができました。(さらに熊野本宮大社と熊野那智大社を参詣)
その中でたくさんの大樹と巡り会うことができました。
【熊野本宮大社】
「熊野本宮大社」は樹木崇拝に起源し、御主神である家津御子大神(けつみこのおおかみ)、すなわち素戔嗚尊(すさのおのみこと)は、樹木を支配される神であり、紀の国(木の国)の語源もここから起こっている、ということです。
(下の写真の本文3~4行目参照。少し見にくいですが、是非ご確認を!)
樹木を扱う仕事に携わっている者としては、ここにお詣りするできて本当に良かったです!
残念ながら、神門内は撮影禁止のため、内部を写真紹介することはできませんが、何本ものオガタマノキ(招霊の木)の大樹がありました。
神の霊を招く習わしとして(招霊:おきたま)、この木を神殿に供えて、大切に守られてきたことをうかがい知ることができます。
また、社務所前には、大きなタラヨウのご神木があって、その下には神の使いである八咫烏(やたがらす)の黒いポストが設置されていて、葉書を投函できるようになっています。
タラヨウは「葉書の木」「手紙の木」と呼ばれていますが、かつてこの木の葉の裏に爪などで文字を書いていたことが「葉書」の語源となって、このように呼ばれているのです。
【熊野速玉大社】
「熊野速玉大社」はご神木のナギが有名ですが、神門内には新宮市の天然記念物に指定されているオガタマノキの大樹があります。
幹も苔むして、悠久の歴史を感じることができます。
他にもオガタマノキの大樹が鎮座しています。
【熊野那智大社】
「熊野那智大社」境内に向かう途中、参道石段の中ほどに樹齢約450年とされる和歌山県指定天然記念物のモッコクの大樹がありました。
樹高10m、幹周り1.8mとのことです。
これだけのモッコクには、なかなかお目に掛かれません。
そして、境内には平重盛のお手植えとされる樹齢約800年のクスノキの巨木がありました!
樹高は30m近くあって、幹周りは9m近くもあるのです。そして枝張りは南北になんと25mもあるのです!
圧倒される大きさです。
やはり県指定の天然記念物になっています。
このクスノキは、幹の根元が空洞になっていて、願い事を書いた木札を持って中をくぐると願いが叶うという「胎内くぐり」が有名です。
・幹の空洞を通って反対側に出ることができます。
さらに境内を進むと、青岸渡寺本堂前に樹齢約700年のタブノキがありました。
こちらも県指定の天然記念物で、ご神木として崇められている大樹です。
今回、日本一のナギに会うために熊野を訪れましたが、たくさんのほかの大樹にも出会うことができました。
そして、樹木を支配される神が祀られている熊野本宮大社をお詣りすることができて、思い出深い旅となりました。
またいつかゆっくりと訪れて、その時は熊野古道を踏破してみたいと思います。
・日本一のナギ:熊野速玉大社のご神木
※関連ブログ:「ナギ(梛)・プロジェクト報告②:日本一のナギ(梛)、熊野速玉大社のご神木」(こちら)