暖冬(地球温暖化?)の接ぎ木への影響

初雪が例年よりだいぶ遅れて降って、やっと冬らしい気温に下がりました。(2016/01/12)
ずっと暖冬だったので、懐かしい寒さです。

本格的な接ぎ木作業に取りかかる前に、暖冬で芽が動き出してしまうのではないかと気が気でありません。
例年と同じように接ぎ木していても、上手く活着しないということがよくあって、昨年はフイリミズキの活着率がガタ落ちでした。
知り合いの生産者からは、昨年ハンカチノキがほとんど着かなかったと聞きました。
科学的な知見に基づいた訳ではなく、あくまで想像ですが、暖冬など異常気象が原因で接ぎ木の活着率が大きな影響を受けるようです。
冬の気温の状況によって、芽の動き出す時期や芽の成熟度、台木の水あげの開始時期等が変化し、活着率に影響がでても不思議ではありません。
よく観察していると、そのような影響を受けやすい品種とあまり影響を受けない品種があるように思います。
その年の気象状況をよく把握するとともに、接ぎ木する品種の芽の状態などもきめ細かく観察して、穂木の管理、台木の事前処置、接ぎ木のタイミング、接ぎ木後の管理等に目配りする必要があります。
この目配りが年々難しくなってきている上に、重要性が高まってきているように感じています。
接ぎ木がますます面白くなってきそうです!

イギリスナラ‘コンコルディア’

イギリスナラ‘コンコルディア’

フイリミズキ

フイリミズキ

シダレハナミズキ(花芽)

シダレハナミズキ(花芽)

ヤマボウシ‘ウルフアイ’

ヤマボウシ‘ウルフアイ’

フウリンガマズミ

フウリンガマズミ

半矮性イチョウ‘中村’

半矮性イチョウ‘中村’