ムシカリ(オオカメノキ)の群生地を訪ねて:その2(帰路に出会った樹木の花たち)

ムシカリの大群生地の山梨県甲州市の南大菩薩連嶺を登って甲州市(旧大和村)で一泊した後、山道の旧甲州街道を通り笹子峠を越えてゆっくりと帰ってきました。(その1のブログはこちら
その途中、ちょうど開花期となっていたオオバアサガラ、ハクウンボク、ヤブデマリ、トチノキの花を観賞することができました、

●オオバアサガラ(エゴノキ科アサガラ属 Pterostyrax hispida)

本州、四国、九州に分布し、山地の渓流沿いに生え、高さ8~12mになる落葉高木です。
ちょうど沢筋で白い可愛い花をたくさんぶら下げていました。
沢を渡る橋の袂に生えていて、橋に立つと目の前で花を見ることができました。
同じ仲間のアサガラ(P.corymbosa)は、分布が近畿地方以西、四国、九州、中国の山地なので、山梨県内では間違えることはありません。
オオバアサガラはアサガラに比べて葉が大きい反面、花はやや小さいようです。
アサガラの和名は、麻殻(皮を剥いだ麻の茎)のように材が柔らかくて折れやすいことにちなんでいるようです。(「週間 朝日百科 植物の世界」より)
学名の「Pterostyrax」は、ptero(翼)+Styrax(属名)で、Styrax(エゴノキ属)に似ているが種子に翼があることによります。
ヨーロッパでは花木として利用されることがあるようです。オオバアサガラ オオバアサガラ

●ハクウンボク(エゴノキ科エゴノキ属 Styrax obassia)

ちょうど満開のピークを過ぎたところで、花が散り始めていて、下の道路が一面花で埋め尽くされていました!
我々はすぐに落ちている花に気が付いて“何の花だろう?”と、車を止めて確認して、しばし眺めていたのですが、他のバイクや車などは全く気にも留めずに踏んで走り去っていきます。
今年は特に花が多いようで見事なハクウンボク(詳しくはこちら)でした!ハクウンボクハクウンボク ハクウンボク ハクウンボク

●ヤブデマリ(スイカズラ科ガマズミ属 Viburnum plicatum var.tomentosum)

谷筋や林縁などで開花しているヤブデマリはいくつも見掛けたのですが、その中で装飾花が特に大きな個体を見つけました!
普通に比べて1.5倍の大きさはありそうです。
この装飾花の大きなものは、実生選抜などによって園芸品種も作出されていますが、それらに匹敵するような見事な花でした!(ヤブデマリの装飾花の大きな園芸品種は改めて紹介させていただきます!)
ヤブデマリの花は、いつも見る度に魅力を感じて、もっと花木として使われて欲しいと思っている樹木の一つです。ヤブデマリ ヤブデマリ

●トチノキ(トチノキ科トチノキ属  Aesculus turbinata)

渓谷沿いに見事な大木があってたくさん花を咲かせていました!
トチノキは日本に自生する樹木の中で大木になるものの一つです。
北海道南部から九州の温帯域に分布する日本の固有種でもあります。
久しぶりにトチノキの大木を見て、感激してしまいました!
ちょうど渓谷にかかる橋から見下ろせる場所に咲いていたので、絶好の撮影チャンスでした。
トチノキの花は、ミツバチの重要な蜜源植物でもあります。
このような大樹は、ずっと守っていきたいものです。トチノキ トチノキ トチノキ

※関連ブログ:「ムシカリ(オオカメノキ)の群生地を訪ねて:その1(鹿の食害)

※参考文献:「週間 朝日百科 植物の世界」朝日新聞社、「日本の樹木」山と渓谷社、「樹木大図説」上原敬二著、有明書房、「植物学名大辞典」万谷幸男編、植物学名大辞典刊行会