マツのタネ(種子)

松ぼっくりは見たことがあっても、マツのタネ(松の種子)を見たことがないという人は多いのではないでしょうか?
マツのタネは松ぼっくりの鱗片の間に入っています。
落ちている松ぼっくりの中にタネが残っていることがあるので、松ぼっくりを見つけたら探してみて下さい。
風を受ける翼が付いたタネです。
松ぼっくり松ぼっくりと種子因みに、植物は親木や親株の近くでは病気や害虫の被害を受ける危険性が高いため、なるべく親元から遠く離れた場所で発芽させようと、タネや果実を工夫しています。
自力でタネを飛ばす「自力散布型」風に運ばれる「風散布型」水に運ばれる「水散布型」動物に運ばれる「動物散布型」など、タネを遠くへ運ぶ方法によっていくつかに分類できます。
植物が子孫を残すために、永い時間を掛けて環境に適応して培ってきた知恵と戦略がタネや果実には組み込まれていて、とても興味深く面白い世界です!!

このうちマツは「風散布型」で、タネに付いた翼が風を受けて遠くに飛んでいくようになっています。
マツの種子マツの種子そのため雨の日や湿度が高い日はタネを遠くに飛ばすことができないので、松ぼっくりは閉じた状態でタネが離れないようになっています。
そして、晴れて乾燥すると松ぼっくりの鱗片が広がってタネは風に乗って飛んでいきます。

このタネを播くと翌春、発芽してくれます。
見つけたら是非播いてみて下さい!
とてもかわいい芽を出してくれます。
ジャノメアカマツ(雌花)ジャノメアカマツ(雄花)左側の写真が雌花(アカマツ)で、春5月頃に受粉してから一年半かけて翌年の秋10月頃にタネを飛散できる松ぼっくりに成熟します。
右側の写真が雄花で、たくさんの花粉を散布します。