四季咲きヒメアジサイ(Hydrangea serrata ssp.yezoensis f.cuspidata
‘Shikizakihime’)は、6月から咲き始めて12月に霜が降りるまでポツポツと咲き続ける優秀なアジサイの品種です。
シキザキヒメアジサイ名前は「四季咲き」ですが、実際は6~12月の半年間咲きです。(霜の降らない地域では四季咲きかもしれません!)
本来の「ヒメアジサイ」の四季咲き性(長期間開花)のもので、植木の産地の安行(川口市)に古くからあって、別に「安行四季咲き」とも呼ばれています。

私の植木の師匠によると、このアジサイがまだ海外に知られていない頃、欧米から植木生産者が来日してこの花を見ると“よだれを流して欲しがった!”と言うほど魅力的だったようです。
シキザキヒメアジサイそもそも「ヒメアジサイ」という名は、一般にはあまり聞き慣れていないと思いますが、日本のアジサイで特によく植栽されている品種です。
ほとんどの人はホンアジサイ(在来の手鞠のアジサイ)とヒメアジサイを混同していると思います。
アジサイ寺で有名な鎌倉市の明月院や松戸市の本土寺のアジサイはヒメアジサイです。

ヒメアジサイは花の形に特徴があって、だいたい5個の花房に分かれていて、花の形がゴツゴツしたように見えます。
その他には、葉に光沢が無く、質が薄く、花がやや早咲きといった特徴があります。
シキザキヒメアジサイシキザキヒメアジサイヒメアジサイは、牧野富太郎博士が昭和3(1928)年に信州から東北にかけて植物の採集旅行をした際、信越地方で植栽されていたこのアジサイを見て、葉が厚く光沢のあるホンアジサイとは明らかに異なり、花が女性的で優美なので姫アジサイと名付け、昭和4(1929)年に『植物研究雑誌』に発表した品種です。
ヒメアジサイは野生にはなく、正確な来歴は分かっていませんが、研究家は「エゾアジサイかヤマアジサイの1タイプがアジサイ(ホンアジサイ)と自然交雑して出来たものであることは間違いないと思う。」と言っています。
(参考:「日本のアジサイ図鑑」柏書房、「あじさいを楽しむ」栃の葉書房)

四季咲きヒメアジサイ(シキザキヒメアジサイ)は、最近特に人気があってよく売れます。
魅力を尋ねてみると、長期間開花することよりも、きれいなブルーの花がとてもアジサイらしくて素敵!とのことです。

因みに、やはり最近人気の高い‘エンドレスサマー’という二季咲き性のアジサイがありますが、これは四季咲きヒメアジサイとそっくりです。
アジサイ研究家にエンドレスサマーの来歴を伺ってみると、“四季咲きヒメアジサイを親に何かと掛け合わせて作られた品種だと思うが、正確なことは分からない”とのことでした。
シキザキヒメアジサイシキザキヒメアジサイアジサイの仲間は品種改良が盛んで、たくさんの園芸品種が次々に作出されていますが、古くからある四季咲きヒメアジサイが一番のお薦めです!

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