前回、オオバエゴノキの園芸品種「エメラルドパゴダ」の発見場所について済州島で見いだされたと書きました(こちら)が、その根拠はヒアリング情報によるものでした。
ところが、さらに調査を進めたところ、J.C.Raulston博士らがエメラルドパゴダの品種登録に際して、詳細なデータを報告する記事をアメリカの「HortScience」という園芸科学情報誌に投稿していることが分かりました。
その報告記事を入手して翻訳したところ、発見場所についての記載があり、正確には韓国最西南端に位置し、木浦から南西方向145kmのところにある面積9.18k㎡の「可居島(kago-do)」である、ということが判明しました。(下図参照)
別名の「小黒山島(shukusan-do)」は日本の植民地時代の呼び名で、エメラルドパゴダの発見時はこの島の名が使用されたようです。
エメラルドパゴダ発見地地図また、この報告によると、発見されたのは“1985年の大韓民国のプラントハンティング”によるもので、“Sohuksan山(標高620m)頂上から50本の穂木を採り、North CarolinaのRaleighまで船便で送って”、生き残っていた穂木を接ぎ木して一本だけ活着した苗が親木になったようです。(挿し木した苗は活着せず)
エメラルドパゴダは、花の香りが極めて良く、5月に雪のように白く美しい大きな花を咲かせ、とりわけ枝葉・花・実の園芸価値が高いことから選別されて品種登録されたことが記載されていました。

正確な来歴が分かって良かった~!
エメラルドパゴダ※参考文献:「HortScience,Vol37(5),August 2002」
※翻訳協力:慶應義塾大学 原 悠樹

※関連ブログ:「エゴノキの園芸品種⑤:エメラルドパゴダ」(こちら