今春、お世話になっている先輩生産者からネムノキの白花品種:シロバナネム(Albizia julibrissin‘Albiflora’)の穂木を分けていただいて、接ぎ木繁殖しました。
存在は知っていましたが繁殖を手掛けたのは初めてです。
来歴は分かりませんが、昭和53年発行の「改訂増補 新日本樹木総検索誌」(杉本順一著)の「追加」の項に掲載されているので、比較的新しい品種だと思います。因みに、昭和36年発行の「樹木大図説」(上原敬二著)には掲載されていませんでした。
おそらく実生の突然変異種が選抜されたのでしょう。
残念なことに、シロバナネムというと一般的にはカリアンドラ属のベニゴウカン(紅合歓:Calliandra eriophylla)の仲間の「Calliandra portoricensis」(西インド諸島・メキシコ・パナマ原産)が知られていて、在来種のネムノキの白花品種だとは思われていないようです。
とても魅力的な花を咲かせてくれるので、広く普及させて認知していただきたいものです。
シロバナネム シロバナネム3月に接ぎ木して6~7月にかけていくつかの個体が開花しました。
その花がとても清楚で涼しげで、パートさん達は“素敵〜! カワイイ〜!”と一目惚れしていました。
梅雨を過ぎる頃になると、40〜50㎝に生長して充実した苗になったので、見本的に市場の展示商談会に出展してみたところ、結構な人気で、あれよあれよと言う間に注文が入って、自社のネットショップで販売を始める前に完売してしまいましたー!
購入してくださった一人のバイヤーさんの話しによると、“とても人気のある品種なのに全然生産されていなくて、ずっと待っていたんですよ〜”とのことでした。
穂木を採取した親木はそれほど大きくないので大量生産は難しいようですが、毎年コンスタントに少しずつ繁殖を続けたいと思います。