ジャノメアカマツの景
圃場の近くの農家の庭に比較的大きなジャノメアカマツ(Pinus densiflora cv.oculus-draconis)が植わっています。
なかなかこの大きさの個体を見掛けることはありません。
普通のマツが上に伸びて立ち上がっていくの対して、この品種は、写真のように横に広がる傾向が強いように思います。
地主さんの庭に植えられたジャノメアカマツも、高さが1m程度でブッシュ状に横に広がっています。
梅雨明け頃から斑が目立ってきて、寒くなってくるとさらに美しさが増してきます!
日本に古くからある品種で明確な来歴は分かりませんが、おそらく実生の突然変異か、枝変わりが見いだされて、接ぎ木によって継承されてきたのだと思います。
あまり普及していないので上手に使っている植栽事例を見たことがありませんが、横に広がる樹形の特徴を活かせば、他の樹木とも合わせやすく使いやすいと思います。
古くからある日本の園芸品種に改めてスポットを当てて、上手に使っていただきたいと、常々思っています。
繁殖は「腹接ぎ」という接ぎ木方法で行いますが、大抵9割以上活着してくれます。
・接ぎ木3年生の苗
・接ぎ木2年生の苗
もっともっと普及してもらいたいと思っている魅力的な品種の一つです!
※関連ブログ:「マツの接ぎ木:腹接ぎ」