いろいろな樹種に枝垂れる品種がありますが、シダレエゴノキ(Styrax japonicus‘Pendulus’)の樹形の美しさはその中でトップクラスだと思います。
シダレザクラのように、ある程度の大きさにならないと枝垂れ樹形の美しさが表れない品種が多い中、シダレエゴノキは、比較的小さな苗木のうちから立派な姿を見せてくれます。
シダレエゴノキシダレエゴノキエゴノキは雑木林に普通に見られる落葉高木で、普通種は軽く5mを越える大きさになるので、植栽スペースに余裕が必要です。
しかしながら、シダレエゴノキはコンパクトな樹形に維持できるので、小さなスペースで楽しむことができます。鉢植えでも大丈夫です。
間近にエゴノキの花を楽しむことができるのです。
シダレエゴノキこのシダレエゴノキの来歴を調べてみると、樹木大図説(上原敬二著 有明書房)に次のような記述がありました。
「枝垂れエゴノキについて本田正次博士の記すところによれば栃木県益子町西明寺ほか数ヶ所にあり、高さ1.5~3.6m、枝は地に布くくらい姿のよいものであるという。」
また、宇都宮大学(我が母校です!)の資料によると、「栃木県益子町西明寺境内にあるものから増殖されたシダレエゴノキ」がキャンパス内に植栽されているようです。
これらの記述から、現在普及しているシダレエゴノキの母樹は、西明寺にあるのではないかと思い、早速西明寺を訪ねてみました!
シダレエゴノキところが、西明寺の境内でシダレエゴノキを見つけることはできませんでした。お寺の関係者にも尋ねてみたのですが、「知らない」とのことで、また、3年前に関係者全員が入れ替わったので、昔のことを知っている人も今はいない、とのことでした。
(西明寺には樹齢750年の県指定天然記念物の立派なコウヤマキと美しいシダレアカシデがありました。)

戻ってからさらに調べてみると、同じ益子町内の光明寺に県指定天然物のシダレエゴノキがあることが分かりましたので、今度は花の時期に再度西明寺と併せて確認に行ってみようと思います。
いずれにしろ、シダレエゴノキの起源は栃木県内にあった突然変異種が母樹で、そこから増殖されて広がったのではないかと推察されます。

また近年、紅花のシダレエゴノキができて少しずつ広がってきていますが、これは栃木県内の生産者が、シダレエゴノキとベニバナエゴノキを交配させて作出した新しい品種です。
ベニバナシダレエゴノキベニバナシダレエゴノキ※関連ブログ
エゴノキの園芸品種①:ベニバナエゴノキ(こちら
エゴノキの園芸品種③:イッサイエゴノキ(こちら
エゴノキの園芸品種④:ガンボクエゴノキ(こちら
エゴノキの園芸品種⑤:エメラルドパゴダ(こちら