トウキョウチクトウ(トウテイカカズラ、スタ-ジャスミン)
テイカカズラ(Trachelospermum asiaticum)は常緑のツル植物で、初夏(6月頃)に直径2㎝ほどの香りの良いかわいい白い花を咲かせます。
咲き始めは白色(中央は黄色)で段々と淡黄色に変わっていきます。
テイカカズラの仲間は、普通種は栃木産のものを繁殖していますが、その他はピンクの花の品種とトウキョウチクトウ(別名:トウテイカカズラ、スタージャスミン)を生産しています。
トウキョウチクトウ(Trachelospermum jasminoides)の親木は、川口市の柴道本店から譲り受けたもので、40年以上前からあったそうですが、詳しい来歴は分かっていませんでした。
八丈島から来たものかもしれないとも伺っていたので、最初は独自に‘ホワイトグレイス’と名付けて極限られた範囲で使っていただいていました。
ところがよくよく調べてみると、どうも中国や台湾に自生するトウキョウチクトウのようでした。
この植物の特徴は、普通のテイカカズラより葉が大きく、花が最初から最後まで純白で、香りが特に良いことです。
そして、成長が早く、普通種に比べて3~5倍ぐらいのスピードで伸びていきます。
成長が早いにも拘わらず、節間が開いて間延びするようなことは少なく、緑量豊かに伸長してくれます。
壁面緑化などには持ってこいの品種です。
実際、壁面緑化にこの植物を採用して下さった建築家の方などは、繰り返し使って下さいます。
また、寒さにも強く、冬期マイナス5℃まで下がるつくば市内でも、元気に露地で育ってくれます。
・写真提供:小橋浩子さん
テイカカズラの仲間(属)はインドから日本にかけて約30種が知られているそうですが、相互によく似ている種が多く、分類は難しいようです。
日本で見られるテイカカズラの仲間は、大きく下表のように分けられます。
種 名 | 学 名 | 特徴や分布 |
テイカカズラ | Trachelospermum asiaticum | 本州、四国、九州の林内に普通に見られる |
チョウジカズラ | T.asiaticum var.majus | 本州、四国、九州と朝鮮半島に分布し、葉が大きい変種 |
トウキョウチクトウ | T.jasminoides | 中国や台湾に分布。 別名はトウテイカカズラで、スタージャスミンという名で流通していることが多い |
ケテイカカズラ | T.jasminoides var.pubescens | トウキョウチクトウの変種とされ、葉の裏に毛が多い。日本の近畿地方以西に分布 |
ネットショップで販売を開始しました。
元気もりもりの良苗です!!
参考:「週間 朝日百科 植物の世界」朝日新聞社